卵巣のう腫とは、卵巣にできる良性の腫瘍で、袋状のものです。その袋状の腫瘍の内部には分泌物が溜っています。内部に溜まる液体の性質の違いから、卵巣のう腫は「漿水性のう腫(サラサラの液体が溜るタイプ)」、「粘液性のう腫(ネバネバの液体が溜るタイプ)」、「皮様性のう腫(脂肪や歯、髪の毛などが溜るタイプ)」の三つに分けられています。卵巣のう腫は、そのまま放っておくと悪性に変化して癌になる場合や、膨らんだ卵巣のう腫がねじれて激烈な腹痛をおこすことがあります。また、良性の腫瘍かどうかは摘出してみなければはっきりとは分からないため、摘出することが望まれています。30歳代の若い女性に比較的多くみられるのが特徴です。
[原因]
明確な原因は特定されていませんが、ホルモンバランスやストレスが関係しているといわれています。
[症状]
卵巣のう腫が小さいうちは無症状です。自覚症状があらわれるのは、卵巣のう腫の大きさが握りこぶしほどになった頃からです。卵巣のう腫が周りの臓器を圧迫するため、腹部膨満感や腰痛が起こります。さらに大きくなっていくと、便秘や頻尿になりします。腹部にしこりを触れたり、体重が増えたわけでもないのにおなかだけがぽっこりとふくらむこともあります。
恐いのは、茎捻転(けいねんてん)といって、卵巣のう腫がおなかの中でくるんと回転してしまうことです。激しい吐き気、嘔吐を伴う腹痛が起こり、時には意識不明に陥ることもあるからです。茎捻転をおこしたら、緊急手術を受ける必要があります。
[治療]
卵巣のう腫があまり大きくない場合は、定期的に検査をしてサイズが大きくなってないか、経過を見ます。大きさが5~7cm程になると手術をするのが一般的です。たいていの場合は、おなかに小さな穴を開けて腹腔鏡を使って病巣部分だけを摘出します。しかし、卵巣のう腫が大きくて周囲の臓器との癒着が激しい場合は、開腹手術で卵巣を摘出することが多くなります。
卵巣は左右両側に一個ずつある器官なので、片方だけを摘出してももう一方が正常な卵巣であれば、妊娠することが可能です。
[受診科]
産婦人科、婦人科、女性外来
卵巣のう腫
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